『残酷』をもっと読み込むために 巻末脚註・図書の家版 データ no.12 |
ヘンデル | ||
Handel(1685-1759)
ドイツ(ハレ)生まれの作曲家。オペラ「リナルド」(Rinaldo,1711)「水上の音楽」(Water Music Suite,1717) |
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「メサイア」 ヘンデルの最高傑作としてのみならず、古今のオラトリオの最高傑作と評される。チャールズ・ジェネンズ(Charles Jennens 1700-1773)のテキストを元に、三部構成-53曲からなる。制作は1741年8月22日〜9月14日。このテキストの主題は、「イエスの生涯そのものを主題としているのではなく、そうした生涯のできごとを通して、旧約聖書に預言された救い主(メシア)の来臨と、この世の救いの成就がさし示されているのである。」「第1部は救い主(メサイア)の来臨によって、世の救いが成就するという旧約の預言と、そうした神の計画の実現、第2部はイエスという犠牲による救いの成就と、それを拒否する人間の完全な敗北、第3部は救い主イエスによる死の克服と、それによってもたらされた永遠の生命に対する感謝と賛美で、各部とも聖書を通して神の真理を指している。」 |
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初演は1741年4月13日、フィッシャブル・ストリートのニュー・ミュージック・ホール。 |
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引用及び参考出典 : 「ヘンデル オラトリオ「メサイア」全曲」(1754年捨て子養育院版)(ロンドン・レコード(株))解説:永田仁 ジュディス・ネルソン(ソプラノ1)エマ・カークビー(ソプラノ2)キャロライン・ワトキンソン(コントラルト)ポール・エリオット(テノール)ディヴィッド・トーマス(バス)オックスフォード・クライスト・チャーチ聖歌隊指揮:クリストファー・ホグウッド |
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備考:*クリスマスに演奏される曲目としてバッハとともに使われている。神の栄光を頌える「ハレルヤ」はこの後も作中に何度も出てくるが、ジェルミの苦悩に対してあまりに無力・皮肉である。『トーマの心臓』のラストが"神と向かい合う"ということで終わったのに対して、この作品でのクリスマスの扱われ方は示唆的である。(イースターも同様。) |
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'ZANKOKU'
Support Plan 2001 |
担当研究員:天野章生 作成:2001/4/15 |