1928年大阪府生まれ。89年没。大阪大学医学専門部卒業。46年医専在学中に「マァチャンの日記帳」でデビュー。以後次々と多数のヒット作品を発表し「漫画の神様」と呼ばれる。アニメーションの分野にも大きな業績を残した。
公式サイト[手塚治虫ワールド]
『少女クラブ』(講談社)1953年1月号〜1956年1月号連載 『なかよし』(講談社)1963年1月号〜1966年10月号連載 ※『少女クラブ』版のリメイク。
天使チンクのいたずらで女の身体に男女両方の心を持って生まれたサファイアはシルバーランドの王子として育てられた。正体を疑う家臣や、女の子の心を狙う魔女と戦う一方、少女の姿のサファイアに恋した隣国の王子への想いに悩む…。少女のためのロマンチック冒険活劇。『少女クラブ』『なかよし』連載のあとのTVアニメも大ヒットした。 *上記あらすじは『なかよし』版。
◆手塚治虫漫画全集 MT85,MT86 『リボンの騎士<少女クラブ版>』1,2巻 (講談社/1979)
◆講談社漫画文庫 『リボンの騎士-少女クラブ版』 全1巻 (講談社/1999)
『少女の友』1955年1月号〜5月号連載( 実業之日本社)
「赤い雪」が降ると不幸が来る、そんな言い伝えがあったロシアのある町。「赤い雪」が降る日に生まれたミーシャは魔女といわれて苛められていた。ただ一人ミーシャを愛した母は「かわいそうなおまえのために、もう一度赤い雪を降らせてあげる。その時はこの世で一番幸福な娘になる」と言い残して亡くなってしまう。ひとりぼっちのミーシャは、鐘つき堂の“ばか”といわれていたイワンに助けられて町を出る。歌のうまいミーシャは貴族の男に才能を見初められ、イワンと共に引き取られるが…。ごく初期に描かれた少女向けのシンデレラ・ストーリー。 memo: デビュー前の牧美也子がこの手塚治虫「赤い雪」の原画を見て大きな刺激を受け、その後7ヶ月かけて「母恋ワルツ」を描き上げて単行本デビュー。そのエピソードは同作収録の『虹のプレリュード』(講談社漫画文庫)の牧の巻末解説に詳しい。
◆手塚治虫漫画選集15 『孔雀貝』 (鈴木出版/1961) *絶版